資格相場は、合格した人の勉強時間だけでなく、不合格だった受験の時間も同じ分布に入れています。ただ、2026年11月1日の時点で、記録が5件以上ある40資格では、600件のうち不合格の記録は41件、約7%です。23の資格では不合格の記録が1件もありません。
どの資格も、受けた人の全員が合格するわけではありません。記録の約93%が合格というのは、自発的な投稿を集めた結果で、受験者全体の合格率を表していません。この記事では、不合格の記録がなぜ少ないのかについての運営の仮説と、不合格の記録が入ると分布の読み方がどう変わるかを書きます。
不合格の記録がある資格
記録が5件以上ある資格のうち、不合格の記録が1件以上ある17資格です。
| 資格 | 記録 | 合格 | 不合格 |
|---|---|---|---|
| 社会保険労務士 | 82件 | 69件 | 13件 |
| 宅地建物取引士 | 46件 | 41件 | 5件 |
| 日商簿記1級 | 30件 | 27件 | 3件 |
| 一級建築士 | 12件 | 9件 | 3件 |
| 行政書士 | 30件 | 28件 | 2件 |
| 基本情報技術者 | 25件 | 23件 | 2件 |
| 中小企業診断士 | 23件 | 21件 | 2件 |
| 不動産鑑定士 | 8件 | 6件 | 2件 |
| 日商簿記2級 | 44件 | 43件 | 1件 |
| 日商簿記3級 | 22件 | 21件 | 1件 |
| 司法書士 | 13件 | 12件 | 1件 |
| 気象予報士 | 11件 | 10件 | 1件 |
| 司法試験予備試験 | 7件 | 6件 | 1件 |
| 通関士 | 7件 | 6件 | 1件 |
| 賃貸不動産経営管理士 | 7件 | 6件 | 1件 |
| 税理士(消費税法) | 5件 | 4件 | 1件 |
| FP1級 | 5件 | 4件 | 1件 |
不合格の件数は社労士の13件が最多で、割合は約16%です。割合では一級建築士(12件中3件)と不動産鑑定士(8件中2件)の25%が高く、税理士の消費税法とFP1級は5件中1件で20%です。公認会計士、司法試験、弁理士、税理士の法人税法と簿記論は、合格の記録だけが並んでいます。
なぜ少ないのか
以下は運営の仮説で、投稿者への調査で確かめたものではありません。考えられる理由を3つ挙げます。
1. 書く動機は、合格した日の方が生まれやすい。 合格体験記はよく見かけますが、不合格の体験記は多くありません。試験の記録を残そうと思うのは、受かった日の方が多いのではないかと考えています。不合格だった日に、かかった時間を数えて書き残す人は少ないのかもしれません。
2. 不合格だった受験は「まだ途中」に感じる。 来年も受けるつもりなら、今年の時間は完結していないように思えます。受かったときに、それまでの累計をまとめて書く人もいると考えられます。資格相場の記録では、2回目以上の受験で合格した記録は、そこまでの累計時間として残っています。途中の受験の分だけを別に投稿する人は少ないのでしょう。
3. 不合格を公開しづらいと感じる人がいる。 実名のSNSやブログで「今年は届かなかった」と時間つきで書くのは、気が進まない人もいると考えています。資格相場が匿名で、ログインも要らない設計にしているのは、ここが理由です。
不合格の記録が入ると、何が見えるか
合格した人だけの中央値は「受かった人がかけた時間」です。「受かるのに必要な時間」ではありません。不合格の記録が入っても、合格に必要な時間や合格の確率を直接求められるわけではありませんが、同じ時間帯に合格と不合格の両方があることは見えるようになります。
宅建の46件で見てみます。中央値は203.5時間です。不合格の5件は、0〜99時間に2件、200〜299時間に1件、500〜599時間と600〜699時間に1件ずつ。短い時間帯にも長い時間帯にもあります。100時間未満の不合格の記録と、500時間以上の不合格の記録が、今回の集計に含まれています。時間の長短だけでは、個々の合否の理由は判断できません。
社労士の82件は、もう少しはっきりしています。中央値は1,500時間。不合格の13件のうち、1,000時間以上の記録が6件あります。1,000〜1,249時間に3件、1,500〜1,749時間に2件、2,250〜2,499時間に1件。合格の記録が最も多い時間帯と、不合格の記録が重なっています。同じ1,500〜1,749時間の帯に、合格の記録と不合格の記録の両方がある。これは、合格の記録だけを並べても見えません。
一級建築士の12件は、500〜749時間に不合格が1件、1,000〜1,249時間に合格3件と不合格2件が並んでいます。件数は少ないですが、同じ形です。
相場として役に立つのは、この重なりです。「このくらいの時間をかけた人は、受かることも届かないこともある」という帯が見えると、自分の時間が帯のどこにいるかが分かります。来年に向けて何を変えるかは、時間だけでなく、得点や学習の中身も合わせて振り返る材料になります。
不合格だった受験の記録の残し方
フォームは合格と同じです。結果で「不合格」を選ぶだけで、ほかに書くことは変わりません。
- 時間は、その年の受験までにかけた累計です。ざっくりで構いません
- 受験回数と「受験前の状態」(その分野は初めてか、関連の経験や実務経験があるか)を書いてもらえると、同じ時間でも前提が違う記録を分けて集計できます(資格ページの絞り込みは、投稿したことのあるログインユーザーに開放しています)
- 教材欄は空でも構いません
- 来年受かったら、その受験までの累計時間と、該当する受験回数(2回目、3回目以上)を選んで、別の記録として投稿してください。承認後はそれぞれが集計に入ります。2つの記録が同じ人のものとして結び付けられることはありません
不合格の記録は、合格の記録より価値が低いわけではありません。いまの資格相場では、むしろ足りていない方です。41件を増やすのは、不合格だった受験を経験した人にしかできません。
- 社会保険労務士の記録を投稿する
- 宅地建物取引士の記録を投稿する(11月25日 合格発表)
- 行政書士の記録を投稿する(11月8日 試験。今年の分は合否が出てから)
- 日商簿記1級の記録を投稿する(11月15日 試験。今年の分は合否が出てから)
投稿は匿名で、ログイン不要です。必須の項目は3つです。運営が1件ずつ確認してから公開します。
あなたの資格の分布で、合格と不合格が重なっている時間帯はどこですか。そこに、自分の記録は入っていますか。